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カンボジア語

言語の説明

カンボジア語はカンボジアの公用語で、クメール語とも呼ばれます。主な話者はカンボジアの主要構成民族であるクメール人であり、タイ、ベトナム、ラオスにおいても、カンボジアとの国境付近に住む人々によって話されています。使用人口は、カンボジア国内に約1,200万人、タイ東北部、ベトナム南部ラオスに計約200万人、難民として第三国(米、仏、豪、日等)に定住した話者の約23万人です。

カンボジア語は、名詞の格変化、動詞の人称、数、時制活用などの語形変化はいっさいありません。基本的語順は「主語-動詞‐目的語」(中国語などと同じ)、「被修飾語句‐修飾語句」です。表記にはクメール文字を用います。

数詞が独特な体系を示し、6から9までの数字を表す単語がありません。これらの数字は五進法を用いて、「5+1」、「5+2」、「5+3」、「5+4」と表現されます。
カンボジア語には擬音語、擬態語が多く、日本語話者は親しみを持ちやすのではないでしょうか。

言語を取り巻く環境

カンボジア語が主に使われるカンボジアは、2013年のGDP成長率が7.4%と順調に経済成長を遂げています。カンボジアの主要な産業の一つに観光業があります。世界遺産であるアンコール遺跡群を求め、多くの海外観光客が訪れます。また、カンボジアの輸出品の9割は衣料品や靴であり、縫製業も盛んです。欧米や日本の大手衣料メーカーが現地に工場を設け、廉価で高品質な製品を製造しています。縫製業は労働集約型産業であり、大量の人手を要するため、現地の雇用創出に寄与しています。しかし今後は人件費の高騰が見込まれるため、現状の安い人件費に目を付けた縫製業はいずれ他国に工場移転が進んでしまうのではないかと、カンボジア政府は考えています。新たに部品産業を国の主要産業とするべく、日系企業の誘致に力を入れています。ASEAN地域で自動車や二輪車の生産拡大、タイへのアクセスがよい、相対的に交通インフラが整備されているという点が、カンボジアの製造業における大きな強みでしょう。