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ノルウェー語

言語の説明

ノルウェー語はスカンディナヴィアの西側に位置するノルウェー王国の公用語の1つで、およそ460万人の話者がいます。あまり一般には知られていませんが、ノルウェー語には大きく2つの規範があり、それぞれブークモール (bokmål)、ニーノシュク (nynorsk) と呼ばれています。

ノルウェーはデンマーク、スウェーデンのどちらからも支配を受けた歴史があり、特にデンマークによる統治時代が長かったことから、ことばの面でもデンマーク語の影響を受けました。ブークモールはデンマーク語の書き言葉を基礎にした規範で、主に首都オスロなどノルウェーの東側で使われています。もう一方のニーノシュクは、デンマーク語の影響を受ける前の古いノルウェー語に基づいているとされ、ベルゲンなど主にノルウェーの西側で使われています。ノルウェーの自治体では原則として両方の規範が平等に扱われますが、民間の出版状況をみるとブークモールで書かれた出版物が全体の9割以上を占めているのが現状であり、一般にノルウェー語と呼ばれているのはブークモールを指す場合が多いです。

ノルウェー語 (ブークモール) はAからZのアルファベット26文字に加えてÆ, Ø, Å (æ, ø, å) の3文字を使います。文法的には英語と似ている点もありますが、名詞の性別や冠詞の種類、語順など異なる点もあります。音声面ではスウェーデン語に近く、強弱アクセントに加えてトーネムと呼ばれる2種類の高低アクセントがあります。ノルウェーでは海外からの移民もノルウェー語を学ぶことが法律で定められています。

言語を取り巻く環境

ノルウェーは伝統的に水産業や林業が盛んな国ですが、長い海岸線から広がる領海内の豊富なエネルギー資源にも恵まれています。また、早くからICT技術を積極的に導入し、環境分野と融合させることで内陸部の基幹産業に成長しており、エネルギー分野でも持続可能な発展に向けた技術開発が進められています。

ノルウェーはEU非加盟国ですが、ノルウェー向けの製品にはEU加盟国と共通のルールが適用される場合も多く、そのルールに則って製品情報やマニュアルを提供する必要があります。製品情報のみならず、画面表示や入力方式にブークモール版とニーノシュク版があるなど、両方の言語に対応した仕様を備えている製品もあります。ノルウェーとの交流が深まれば、ノルウェー語と接する機会や翻訳の需要も高まることでしょう。