マニュアル製作
用語集を自動作成! 同時に表記揺れも自動検出!
良いマニュアルを作るためには「文体の一致」、「用語の統一」、「時制の統一」等、表記には十分に気をつける必要があります。
中でも、用語の統一は重要です。しかし、1つのモノに複数の呼び方があるのは珍しくありません。例えばPCの表示装置のことを「モニター」または「ディスプレイ」と呼びますが、両者は同じものです。さらに「モニター」には長音の表記の問題、いわゆる「モニタ」と「モニター」問題もあります。
マニュアル内に出現するすべての用語について網羅的に名称をチェックして1つに統一し、異なる表記を探し出して修正するのは至難の業です。
弊社ではAI技術(自然言語処理技術)を使った「用語集自動生成ツール(表記揺れ検出機能付き)」を開発し、用語の統一作業の負担を大幅に軽減しています。
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課題
あるお客様から用語集を作成してほしいとの依頼がありました。複数ファイル内の用語の一覧と用語の出現頻度の検出に加え、表記揺れについても抽出できないかとの依頼でした。しかし、この作業を手作業で行っていてはコスト面、スピード面でお客様に大きな負担がかかってしまいます。
解決策
「用語の統一性」を検証する手段として、マニュアルの語彙について解析する「用語集自動生成ツール(表記揺れ検出機能付き)」を開発しました。
主な機能として以下のものがあります:
- 単語と出現頻度
マニュアルに出てくるすべての単語とその使用回数を提示します。
- 表記揺れの指摘
以下に示す表記揺れについて指摘します。
なお、この指摘は代表的なもので、他にもチェックしている表記はあります。
▼ 揺らぎの種類
▼ 例
語末の長音
「コンピューター」と「コンピュータ」
「ア」と「ヤ」
「ダイアル」と「ダイヤル」
ヴ
「ヴァイオリン」と「バイオリン」
「ファ」と「ハ」
「セロファン」と「セロハン」
- 同音異義語
異なる意味で同じ表記の用語を指摘します。ユーザーは適切な用語が使われているかをチェックできます。
例:「過程」「課程」「家庭」
- 異音同義語
同音異義語とは逆で、表記は異なるが意味が同じ単語を指摘します。
例:「速度」「スピード」「速さ」
下の図は実際のツールの出力の一部です。対象となるファイルを指定して、実行ボタンを押すだけで、このリストは作成されます。
チェックが必要な項目はセルの色が黄色に変わっています。右のコメント欄には黄色になった理由が表示されます。表記、コメントの指摘、実際の使用場面の3つの要素を検討してマニュアルを修正していきます。
まとめ
弊社ではAI技術(自然言語処理技術)を使った「用語集自動生成ツール(表記揺れ検出機能付き)」を開発し、用語の統一作業の負担を大幅に軽減しています。ご興味がある場合は、ぜひ一度ご相談ください。
(2019.07.01)